耳鳴り・めまい・難聴専門外来
耳鳴り、めまい、難聴の患者さんは減ることなく現在も増加傾向にあります。そこで、当クリニックでは最先端の検査機器を利用し、そのような患者さんの詳細な内容を把握して原因究明をし、治療に役立てることができる耳鼻咽喉科(神経耳科)外来を設立しました。
耳鳴り、めまい、難聴などの症状にお悩みの方は、どうぞ遠慮なくこの特殊外来をご利用ください。
耳鳴り、めまい、難聴の患者さんは減ることなく現在も増加傾向にあります。そこで、当クリニックでは最先端の検査機器を利用し、そのような患者さんの詳細な内容を把握して原因究明をし、治療に役立てることができる耳鼻咽喉科(神経耳科)外来を設立しました。
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診察時間 耳鳴り・めまい・難聴専門外来 |
月曜 9:00~12:00 水曜 18:00~21:00 |
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※当外来は、完全予約制です。お電話にてご予約をお願いいたします。
※初診は、診察と検査を含めて1時間半~2時間ほどお時間がかかります。
※めまいの原因が頭部の疾患にある場合には、提携医療機関の 八重洲クリニック脳神経外科にて診療を行います。
ストレスは様々な要因で起こります。そして様々な反応を心体に起こします。健康であれば、ストレスが無くなると元の状態に戻ります。ところが、ストレスが溜まり続け、さらに頑張り過ぎてしまうと、心身に過剰な変調を起こします。とくに自律神経に異常を来すことが多く、その異常がまたストレスになり、負のサイクル(悪循環)となります。当クリニックでは、いくつかの問診票を用いて自分の症状や状態をチェックする方法をとります。それらの結果と具体的な自覚症状といくつかの検査結果を総合的に判断していきます。
ストレスに長期間さらされると、自律神経失調症・不安障害・睡眠障害・心身症やうつ病などに罹患することがあるので、ストレスな状況にあるかを知ることは非常に重要です。
めまい・平衡障害の診断を目的とした検査です。目を開けた状態(開眼時)と、目を閉じた状態(閉眼時)における直立姿勢に現れる重心の動揺を記録分析し、身体の平衡維持機能を検査します。体重計のような台に直立するだけの非常にシンプルな検査です。身体の重心の動揺を記録し、装置内のコンピュータが自動分析します。被検者が検出台にのって測定する時間は原則として1分間です。最初に開眼で検査を行い、次に閉眼で検査を行います。この検査を行うことで、平衡障害の有無を判断し、平衡障害の程度の把握をします。また、平衡障害の原因(めまいの原因)が耳にあるのか、脳を代表とする中枢神経系にあるのかの鑑別をグラフを利用して行います。病気の経過観察、治療効果の判定をするために非常に有効な検査です。
めまいを感じたとき、からだの平衡に乱れが生ずるのと同じように、眼にも乱れた動きが現れます。眼があたかも振動するかのように動くことから眼振と呼ばれています。眼振は、何か1点に集中してものを見ているときより、眼を遮ったときに現れやすいです。赤外線CCDカメラを利用した特殊なゴーグルをかけて検査します。ゴーグルをかけて、首をいろいろな位置に動かして検査します。例えば、頭部を何度か水平に軽く振り続けたり、瞬間的に振ったりする検査や、前後左右に頭部を傾けたりして、眼球の動きを観察して記録します。脳(小脳や脳幹部)に障害のある人でも特徴的な眼振が出現することがあります。
耳鳴り・めまい・難聴専門外来で診療する主な症状と病名、その治療方法についてご説明します。
難聴 | めまい | 耳鳴り | |
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耳閉感 | △ | △ | △ |
低音部の難聴 | ○ | △ | △ |
メニエール病 | ○ | ○ | ○ |
良性発作性頭位めまい症 | × | ○ | × |
前庭神経炎 | × | ○ | × |
めまい症 | △ | ○ | △ |
聴神経腫瘍 | △ | △ | △ |
トンネルの中を車や列車で通り抜けたときや、超高層ビルのエレベーターで昇ったときや、旅客機に乗って上昇したときなどに、耳の中が詰まった感じがします。これを耳閉感といいます。これらは気圧の変化で鼓膜の内側の圧が外と異なることから起こります。風邪や花粉症のときなどにノドの奥にある耳管の周りが腫れて気圧の調整が出来なるために耳閉感が起こるのです。ところが、気圧の変化などなく耳閉感が出ることがあります。これが低音部の難聴によって起こる症状です。ある日突然に急激に起こることが多く、専門的には急性低音障害型感音難聴、あるいは単純に低音型難聴とも言います。
耳閉感の治療 | 耳管狭窄によって起こるか、それともそれ以外で起きているかを各種の検査装置で診断します。もし耳管狭窄であれば、それを起こす原因疾患があるため、その治療に徹することになります。多くは薬物治療となりますが、高度のアレルギー性鼻炎の場合には、内視鏡下による手術的な治療法の選択となります。耳管狭窄ではなく、低音部の聴力低下による耳閉感の治療は次の項目で詳細に述べます。 |
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聴力検査の結果、低音部型の難聴であれば、内耳の問題となります。内耳の中で蝸牛がむくむ(浮腫)ことが知られております。3.0テスラの造影MRIでその浮腫が検出されること多いからです。低音部の難聴を繰り返すため蝸牛型メニエール病とも言われます。これは最近増加傾向にあり、8割近くが女性であり、きちんとした治療をしないと再発を繰り返し、やがて15%近くがメニエール病(後述)に移行します。
低音部の難聴の治療 | この病気は背景因子を十分に把握することがとても大切になります。背景因子とは、患者さん自身の体調や取り巻く環境などの把握です。その評価をいくつもの検査法を実施して頂き、何が内耳に問題を起こさせているのかを知ることが再発を防ぐことになります。その検査結果により、生活指導から各種の薬物療法などを具体的に提示いたします。 |
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日本めまい平衡医学会では、メニエール病の具体的な診断基準を提示しています。簡単に言えば、回転性のめまい発作とともに耳鳴や難聴があり、吐き気や嘔吐を数10分から数時間に起こします。そしてそれらを繰り返す病気です。病態はやはり造影MRIなどの検査により内リンパ水腫が推定されています。最初は低音部の難聴から始まることが多く、めまい発作のたびに難聴が進行します。ここでブレーキがかかればよいのですが、何度も発作が取れずにいると高度難聴となります。
めまいの診断基準によって診断のつく病名で最も多い病気です。内耳の中にある耳石がはがれて浮遊耳石という微細なカルシウム粒が半規管という輪の中に入り込んでめまいが起こると考えられています。閉経後の女性にやや多いのですが、各年代でも、男性でも発症します。症状が特徴的であり、頭と動かしたときに数秒から数分間の回転性めまい発作が起こります。難聴や耳鳴は伴いません。顔が麻痺したり物が二重に見えるなどの脳神経症状はありません。
良性発作性頭位めまい症の治療 | 診断がとても大切です。典型的であれば、頭をある一定の方向に移動したときの眼振検査で簡単に診断がつきます。薬物療法は必要でないことが多く、原則的に頭部の運動療法となります。具体的な運動療法は、どの半規管に浮遊耳石が迷い込んだかで異なりますので、個別的な治療になります。 |
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前庭神経炎は激しいめまい発作が数日間も続き、立つことも出来ません。少しでも動くと嘔吐を繰り返します。メニエール病と異なる点は、耳鳴や難聴が無いことです。診断は、通常の眼振検査や温度眼振検査で典型的な眼振所見を認めます。原因は前庭神経に潜んでいるウイルスによる神経炎と考えられています。
前庭神経炎の治療 | 吐き気が取れてもしばらくはめまい感やフラツキは続きます。しかしながら徹底的な運動療法によりそれらの症状は次第に消失していきます。具体的な運動療法はやはり個別的な生活指導とともに治療していきます。 |
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めまい症は、病名として定義出来ない疾患群です。しかしながら、わたくしたちのデータでも他の施設のデータでも、めまい症はめまい外来の中で一番多いのです。めまいの性状や眼振検査や各種のめまい検査やストレスチェック検査などにより、めまい症の根本的な誘因に迫ることができます。つまり如何にめまいに関わる検査が大切かと言うことになります。
めまい症の治療 | 各種の検査データに基づき、めまい症を誘発する要因を把握できれば、その対策をこうじることで治療に結びつけられます。薬物療法以外にもその人に対する具体的な生活指導がとても大切な治療になります。 |
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最新のデータによると約2万に一人がこの病気を持っていることが知られております。初発の症状はめまいより圧倒的に片方だけの耳鳴で起こります。ときには突発性難聴で発症することもあります。良性腫瘍ですが、次第に大きくなると、めまい発作や難聴の進行・フラツキ・顔面神経麻痺などが出てきます。
聴神経腫瘍の治療 | MRIによる画像検査で診断がつきます。良性腫瘍ですが、経時的な検査といって、半年~1年ごとに検査をして腫瘍に大きさに変化がないかを確認します。腫瘍がかなり大きければ、脳神経外科による外科的治療が必要となります。手術に問題がある人には、放射線治療の適応となります。 |
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自律神経は、体の温度や汗や血流・筋肉・消化器官など身体のあらゆる部位に働いています。ストレスが高度に溜まり、癒やされないままでいると、自律神経が不安定になってきます。冷え性・ほてり・首こり・肩こり・頭痛・下痢・便秘だけでなく、耳鳴やめまいにも関与してきます。ストレスに暴露されている現代社会では、これらの症状の無い人はむしろ少ないかもしれません。
耳鳴症は厚生労働省の報告でも全国規模で確実に増加しています。難聴が9割以上にあることが報告されています。それ以外に難聴のない無難聴性耳鳴という耳鳴症もあります。どちらも最新の研究により、耳鳴症は脳の一部の異常興奮で起こっていることが判明してきました。そのため脳が疲れる条件があるこの一部の興奮がさらに強くなり耳鳴も大きくなります。そこで、脳が疲れる状況をいくつもの検査を行い、客観的に判定することが大切になります。
耳鳴症の治療 | 脳がいかに疲れないかが重要になります。いくつもの検査によりその状況を把握し、それに対した個別指導となります。基本的には生活指導となりますが、重症例には薬物療法が必要となったり、補聴器療法となります。補聴器療法の適応となる患者さんは適切な大学病院を紹介いたします。 |
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標準の聴覚検査や平衡機能検査だけではなく、重心動揺検査によるニューラルネットワーク検査や赤外線眼振検査などや、必要に応じて、画像診断検査を行います。
また、当施設にはMRI計10台、CT計2台(3.0テスラMRI=8台、1.5テスラMRI=2台、320列CT=1台、高精細CT=1台)あり、最も適切な検査を選択可能です。
(1) 診察時間
(2) 耳鼻咽喉科(神経耳科)で行う検査
(3) 対象症状と病名、治療方法